※本記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
※内容は一般的な実務情報の概要のため、最終的な判断は最新の公式情報や専門家への確認を前提にしてください。
この記事でできること
- 経理業務でChatGPTを使いやすい場面
- プロンプトを作るときの基本
- 情報管理と社内ルールの注意点
- Excel・手作業とAI活用の使い分け
- AI・業務効率化ツールへの進み方
ChatGPTは、経理判断を自動化するためのものではなく、確認作業や文章作成、情報整理を助けるツールとして使うと効果が出やすいです。たとえば、経費精算ルールの説明文を作る、月次確認項目をチェックリスト化する、電子帳簿保存法の社内ルール案を整理する、会議メモからタスクを抽出する、といった使い方があります。
一方で、取引先名、個人情報、給与情報、未公開の財務情報などを安易に入力すると、情報管理上の問題が生じます。便利さだけで導入するのではなく、入力してよい情報、出力結果の確認方法、最終判断者を決めておくことが重要です。
まず結論
ChatGPTは、経理の判断を置き換えるのではなく、確認リストづくり・要約・社内FAQ作成などの「下準備」を任せると効果が出ます。機密情報は入れず、仮名・サンプル値で相談し、出力は必ず人が検証してから自社の事実に差し替えるのが基本です(2026年7月時点)。
基礎解説:経理業務で使いやすいAI活用
経理業務で使いやすいのは、判断そのものではなく、判断前の整理作業です。請求書確認リスト、固定資産取得時の確認項目、給与計算前のチェック項目、電子帳簿保存法の運用手順、社内FAQのたたき台などは、ChatGPTで作成しやすい領域です。
反対に、税務判断、仕訳の最終判断、労務上の適法性判断、契約条項の法的評価などは、専門家確認が必要です。AIの回答は、社内検討のたたき台として扱い、最終判断には使わないルールを明確にしましょう。
入力してよい情報・入れてはいけない情報
AIに業務を相談するときは、入力する情報の切り分けが最も重要です。機密情報は入力しないことを社内ルールにしましょう。
機密情報は入力しない。生成結果は必ず人が確認する。
入力してよい情報の例
- 制度・実務の一般的な質問(例:減価償却の考え方)
- 仮名・サンプル数値に置き換えた事例
- 公開情報・自社で公表済みの情報
- 社内ルール案・文章の整え方の相談
入れてはいけない情報の例
- 取引先名・担当者名などの個人情報
- マイナンバー・口座番号・パスワード
- 未公表の財務数値・給与・人事情報
- 秘密保持義務のある契約内容
会社全体での機密情報の扱い・許可ツール・社内規程づくり(情報漏洩やシャドーAIの対策)は、生成AIの社内ガイドラインと情報漏洩対策にまとめています。あわせて確認してください。
実務で確認するポイント
プロンプトには、目的、対象者、前提条件、出力形式、確認したい観点を入れます。たとえば「中小企業の経理担当者向けに、月次決算前の確認チェックリストを表形式で作成してください。項目、確認資料、担当者、注意点の列を入れてください」のように指定します。
出力結果は、そのまま社内ルールにせず、実際の業務フロー、使用ツール、顧問税理士の確認事項に合わせて修正します。AIは一般的な整理が得意ですが、自社固有の事情は人が補う必要があります。
図解:ChatGPTで確認作業を片づける手順
ChatGPTを経理の確認作業に使うときは、次の5ステップで進めると安全に効果が出ます。固有名詞や金額はサンプルに置き換え、出力は人が検証してから使います。
仮名・サンプル値に置き換えて状況を書き出す
目的・対象・出力形式を指定して依頼する
AIが下書き・確認リストを生成する
金額・固有名詞・制度の根拠を人が確認する
自社の事実に差し替えて運用・改善する
実演:入力から確認までを2例で見る
既存のプロンプト例を使い、「状況 → プロンプト → AIの回答例 → 人の検証」の流れを2件で示します。AIの回答例はイメージで、固有名詞・金額はサンプル値です(実在のデータ・企業ではありません)。機密情報は入力せず、出力は必ず人が確認してから使います。
実演1:月次決算前の確認チェックリスト
状況(サンプル):月次決算の締め作業で、抜け漏れを防ぐ確認リストを作りたい。担当が複数で、確認資料もそろえたい。
あなたは中小企業の経理担当者です。「{月次決算}」の作業について、抜け漏れを防ぐ確認チェックリストを実務の順番に沿って表形式(項目/確認資料/担当/注意点)で作成してください。AIの回答例(イメージ・サンプル値)
| 項目 | 確認資料 | 担当 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 売上の計上漏れ確認 | 請求書・納品書 | 経理担当 | 当月締め分の計上漏れ・二重計上 |
| 仕入・経費の計上 | 請求書・領収書 | 経理担当 | 翌月計上分との区分 |
| 現預金の残高照合 | 通帳・残高証明 | 経理担当 | 帳簿残高との差異の原因 |
| 仮払・立替の精算 | 精算申請 | 各部門→経理 | 未精算分の繰越 |
| 固定資産・減価償却 | 固定資産台帳 | 経理担当 | 当月取得・除却の反映 |
ここを人が確認:項目の抜け(自社特有の科目・部門)、確認資料が実際の運用と合うか、担当の割り当て、制度(インボイス・電子帳簿保存法)の最新の取り扱い。最終的な締めの判断は顧問税理士に確認します。
実演2:会議メモを議事録・ToDoに整える
状況(サンプル):経理ミーティングのメモから、決定事項とToDo(担当・期日)を整理したい。
次の会議メモを、議事録の形式(日時・参加者・決定事項・ToDo(担当と期日)・保留事項)に整理してください。曖昧な点は「要確認」と明記してください。
---
会議メモ:{ここに会議メモを貼り付け(個人情報は除く)}AIの回答例(イメージ・サンプル値)
議事録(例)
日時:7月1日/参加者:経理A・経理B(いずれもサンプル)
決定事項:月次の締めを翌月5営業日以内に統一する。
ToDo:① 経費精算の締め日を全社に周知(担当:経理A・期日:7/10)/② 固定資産台帳を更新(担当:経理B・期日:7/8)
保留事項:新しい経費精算ツールの選定(要確認)
ここを人が確認:決定事項・担当・期日が実際の合意と合っているか、固有名詞や数値が正しいか。議事録の運用そのものを整えるならAI議事録の始め方を参照してください。
Before / After:手作業とAI下書き+人の確認
同じ確認作業でも、ゼロから作るか、AIの下書きを人が確認するかで進め方が変わります。AIは下準備を担い、最終確認・判断は人が行います(短縮できる時間は業務や精度により異なります)。
プロンプト生成フォーム
業務の種類を選び、状況を入力して生成すると、そのまま使えるプロンプトが作成されます。コピーしてChatGPT等に貼り付けてください。機密情報は入力しないでください。
業務を選び、状況を入力して生成すると、コピーできるプロンプトが表示されます。
業務別プロンプト例
よく使う5つのプロンプト例です。コピーボタンでそのまま使えます。{ } の部分を自社の内容(機密情報は除く)に置き換えてください。
1. 月次決算前の確認チェックリストを作る
あなたは中小企業の経理担当者です。「{月次決算}」の作業について、抜け漏れを防ぐ確認チェックリストを実務の順番に沿って表形式(項目/確認資料/担当/注意点)で作成してください。2. 仕訳の考え方を相談する
次の取引について、一般的な仕訳の考え方(借方・貸方の科目と理由)を初心者向けに説明してください。判断が分かれる場合はその論点も示してください。最終判断は税理士に確認する前提です。
---
取引内容:{営業車を300万円で購入し、来月から使用開始}3. Excel関数を作ってもらう
次の作業をExcelで行う関数と手順を説明してください。数式はコピーして使える形で示し、各引数の意味も一言添えてください。
---
やりたいこと:{取引先別・月別の売上を集計したい}4. 社内向けFAQを作る
次のテーマで社員向けFAQを5問作成してください。回答は3〜4行で、社内ルールに合わせて編集できるよう「※自社ルールを記載」の注記を入れてください。
---
テーマ:{経費精算の締め日と提出方法}5. 会議メモを議事録に整える
次の会議メモを、議事録の形式(日時・参加者・決定事項・ToDo(担当と期日)・保留事項)に整理してください。曖昧な点は「要確認」と明記してください。
---
会議メモ:{ここに会議メモを貼り付け(個人情報は除く)}整理作業を仕組みにしたいと感じたら
プロンプトでの整理に慣れてきたら、ナレッジ管理や議事録、SaaS連携まで広げる選択肢もあります。目的に合わせてAI・効率化ツールを比較しましょう。
よくあるミス
よくあるミスは、機密情報をそのまま入力する、AIの回答を確認せず社内に配布する、古い制度情報を前提にしてしまう、プロンプトが曖昧で使いにくい出力になる、といったものです。特に経理・労務・法務では、制度変更や個別事情が重要なため、公式情報や専門家確認を前提にしましょう。
Excel・手作業で管理する場合の注意点
Excelでチェックリストや業務マニュアルを管理している場合、AIは項目の抜け漏れ確認や文章整理に使えます。ただし、Excelファイルの中身をそのまま貼り付けるのではなく、個人情報や取引先情報を削除し、一般化した内容で相談するのが安全です。
また、AIで作ったチェックリストは、実際の業務で一度使ってから修正することが重要です。現場で使いにくい項目や、担当者が判断に迷う項目を改善していくことで、実務に定着します。
ツールで効率化できること
ChatGPT単体でも文章作成や要約はできますが、Notion、Google Workspace、AI議事録ツール、業務自動化ツールと組み合わせると、社内ナレッジ管理や会議後タスク整理まで広げられます。会計ソフトや給与ソフトと直接連携する前に、まずは文書整理や確認リスト作成から始めると導入しやすいです。
AI活用を経理・総務の確認作業に広げたい場合は、AIツールもおすすめです
ChatGPT、Notion、Google Workspace、Notta、Yoomなどは、文章作成、議事録、社内FAQ、SaaS連携で役割が異なります。目的に合わせて比較しましょう。
関連テンプレート
FAQ
ChatGPTに仕訳判断を任せてもよいですか?
最終判断を任せる用途ではなく、確認観点の整理や文章作成補助として使うのが安全です。
経理情報を入力してもよいですか?
個人情報、取引先情報、未公開財務情報は入力しない運用をおすすめします。
無料版でも使えますか?
使えますが、情報管理、機能、利用規約、社内ルールに合わせて利用範囲を決めましょう。
NotionやGoogle Workspaceとどう使い分けますか?
ChatGPTは文章生成や整理、Notionはナレッジ管理、Google Workspaceは共有・共同編集に向いています。
まとめ
ChatGPTは、経理の判断を置き換えるものではなく、情報整理や確認リスト作成を効率化する道具です。入力情報のルールを決め、出力結果を人が確認する運用にすれば、バックオフィス業務の下準備を大きく短縮できます。
この記事は一般的な実務情報の提供を目的としています。税務・労務・法務などの判断が必要な場合は、税理士・社会保険労務士・弁護士などの専門家へ確認してください。
Related