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General Affairs

株主総会議事録・取締役会議事録の作り方記載事項・押印・保存・電子化

議事録は「会議のメモ」ではなく、会社法で作成と保存が義務づけられた書類です。何を書くか、誰が押印するか、どこに何年置くかを条文にもとづいて整理します。

※本記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
※内容は一般的な実務情報の概要のため、最終的な判断は最新の公式情報や専門家への確認を前提にしてください。

まず結論

株主総会の議事録は会社法318条、取締役会の議事録は会社法369条で作成が義務づけられ、記載事項は会社法施行規則72条・101条に決まっています。株主総会議事録には法律上の署名・押印義務はなく、取締役会議事録は出席した取締役と監査役の署名または記名押印が必要です(電子署名でも可)。ただし、役員変更登記に添付する議事録は、商業登記規則61条で実印の押印と印鑑証明書が必要になる場面があるため、登記に使う議事録は「押印あり」で作るのが実務上の安全策です。どちらも本店に10年備え置きます(2026年10月時点)。

株主総会議事録法定の押印義務なし。本店10年・支店に写し5年
取締役会議事録出席取締役・監査役の署名または記名押印。本店10年
登記に添付するとき実印+印鑑証明書が必要な場面あり(商業登記規則61条)

法定記載事項の一覧

項目株主総会議事録(施行規則72条3項)取締役会議事録(施行規則101条3項)
日時・場所必要。オンライン出席者がいれば出席方法も記載必要。同左
議事の経過の要領と結果必要(議案ごとに提案内容、審議の概要、可決・否決)必要
出席者出席した取締役・監査役・会計参与等の氏名出席した執行役・会計参与・会計監査人・株主の氏名(出席取締役・監査役は署名欄で示す)
議長議長がいるときはその氏名議長の氏名
作成者議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名記載事項にはないが、実務上は作成者を明記
特記事項監査役等が法定の意見・発言をしたときはその概要特別利害関係のある取締役の氏名、監査役等の意見の概要、請求・招集による取締役会である旨
署名・押印法律上の義務なし。定款に定めがあればそれに従う出席した取締役・監査役の署名または記名押印(369条3項)。電磁的記録の場合は電子署名
保存本店に総会の日から10年、支店に写しを5年(318条)本店に取締役会の日から10年(371条)

取締役会を置かない会社(中小企業に多い形態)では、取締役が2人以上いるときの業務の決定は取締役の過半数で行います(会社法348条2項)。会社法に議事録の作成義務はありませんが、代表取締役の互選や役員報酬の配分などを証明するため、「取締役決定書」「互選書」を作って保存します。互選で代表取締役を定めた場合は、登記に互選書と印鑑証明書を添付します。

押印が必要になる場面(登記に添付するとき)

議事録を役員変更登記の添付書類として使う場合、商業登記規則61条で次の扱いになります。

  • 代表取締役を選定した議事録:株主総会で選定したときは議長と出席取締役、取締役会で選定したときは出席取締役と監査役が議事録に押した印鑑について、市区町村の印鑑証明書を添付します。ただし、その印鑑が変更前の代表取締役が法務局に届け出ている印鑑(会社実印)と同じなら不要です。実務では「前の代表取締役が会社実印を押す」か「出席者全員が個人の実印を押して印鑑証明書を付ける」のどちらかになります。
  • 取締役の就任を決議した議事録:取締役会を置かない会社では、新任の取締役の就任承諾書に押した印鑑の印鑑証明書が必要です(再任は不要)。就任承諾書を議事録の記載で代える場合は、議事録側に本人の押印が要ります。
  • 登記に使わない議事録:役員報酬の決定、決算の承認、定款変更(登記事項を含まないもの)などは、押印がなくても会社法上は有効です。ただし税務調査で役員給与の決定時期を示す証拠になるため、日付と出席者を正確に書き、作成者が押印しておくと説明が楽になります。

書面決議(みなし決議)の議事録

株主全員が書面または電子データで提案に同意すれば、株主総会を開かずに決議があったものとみなせます(会社法319条)。取締役会も、定款に定めがあり、取締役全員が同意して監査役が異議を述べなければ同じ扱いです(370条)。この場合の議事録には、決議があったものとみなされた事項の内容、提案者の氏名、決議があったものとみなされた日、議事録を作成した取締役の氏名を記載します(施行規則72条4項・101条4項)。同意書は株主総会分を本店に10年備え置きます。

記載例:「取締役◯◯の提案により、下記事項について株主全員が書面により同意の意思表示をしたので、会社法第319条第1項に基づき、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなされた。決議があったものとみなされた日:2026年6月25日。提案者:取締役◯◯。議事録作成者:取締役◯◯。」

電子化するときの扱い

議事録は書面でも電磁的記録でも作成できます(施行規則72条2項・101条2項)。取締役会議事録を電子データで作る場合は、署名・記名押印の代わりに電子署名をします。会社法施行規則225条の電子署名は「作成者を示すもの」で「改変の有無を確認できるもの」という2要件で、クラウド型の電子契約サービスも使えます。ただし、登記のオンライン申請に添付する場合は、法務省が使用を認めた電子署名・電子証明書に限られるため、利用前に法務省の「商業・法人登記のオンライン申請について」で対象サービスを確認してください。電子契約サービスの選び方と保存の要件は電子契約の導入手順で整理しています。AIで会議の文字起こしをする場合はAI議事録の始め方のとおり、法定議事録は人が内容を確認して確定します。

FAQ

株主が1人(社長のみ)の会社でも株主総会議事録は必要ですか?

必要です。株主総会の決議が必要な事項(決算の承認、役員の選任、役員報酬の総額など)は、株主1人でも決議の事実を議事録に残します。実務では319条の書面決議の形で、提案書と同意書、みなし決議の議事録をセットで作る会社が多いです。

議事録は誰が作成し、誰が保管しますか?

作成は取締役の職務で、記載事項に「作成に係る職務を行った取締役の氏名」があります。保管は本店で10年です。総務が原本をファイルし、登記や税務で使う写しは別に管理すると取り違えを防げます。保存年限の全体は書類の法定保存期間で確認できます。

参考リンク(公式)

まとめ

議事録は、施行規則の記載事項(日時・場所、議事の経過と結果、出席者、議長、作成者)を漏らさず書き、取締役会議事録は出席役員が署名または記名押印します。登記に添付するときは商業登記規則61条の印鑑証明書の要否を確認し、本店に10年備え置いてください。条文の原文と押印の取扱いは e-Gov と法務省の公式ページで確認してください(2026年10月19日確認)。

この記事は一般的な実務情報の提供を目的としています。個別の議事録の記載や登記手続きは、最新の法務省・法務局の情報および司法書士等の専門家にご確認ください。

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