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HR & Payroll

有給休暇の管理|年5日取得義務と付与日数・管理簿の作り方

年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者には、年5日を確実に取得させる義務があります。付与日数・年5日の残り日数を確認できる計算ツールと図解で、管理簿の作り方まで整理する実務ツール型の記事です。

※本記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
※内容は一般的な実務情報の概要のため、最終的な判断は最新の公式情報や専門家への確認を前提にしてください。付与日数・年5日取得義務・罰則などは労働基準法・厚生労働省の公式情報でご確認ください。個別の判断は社会保険労務士・労働基準監督署へご相談ください(2019年4月施行・2026年7月時点)。数値・事例は説明用のサンプルです。

この記事でできること

  • 年5日取得義務の対象かどうかと、残り日数を確認する
  • 勤続年数・週所定労働日数から付与日数(比例付与を含む)を出す
  • 年5日を取得させる3つの方法を理解する
  • 年次有給休暇管理簿の作成と3年保存を押さえる

まず結論

年次有給休暇が年10日以上付与される労働者には、使用者が付与日から1年以内に5日を確実に取得させる義務があります(2019年4月施行)。付与日数は勤続6か月・全労働日の8割以上出勤で10日から始まり、勤続に応じて最大20日まで増えます。パート等は週の所定労働日数に応じた比例付与になります。取得状況は年次有給休暇管理簿に記録し、3年間保存します(2026年7月時点。最新は厚生労働省で確認してください)。

年5日は義務年10日以上付与される人には、付与日から1年以内に5日を確実に取得させる。未取得は罰則の対象
付与日数は勤続で増える勤続6か月10日から最大20日。週所定日数の少ないパート等は比例付与で日数が変わる
管理簿を作り3年保存時季・日数・基準日を記録した年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存する

図解:付与日数の仕組み

年次有給休暇は、雇い入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10日が付与されます(労働基準法39条)。その後は勤続年数に応じて増え、6年6か月以上で20日になります。週の所定労働日数が少ないパート・アルバイト等は、日数に応じた比例付与となり、正社員より少ない日数が付与されます。

勤続年数と付与日数 横軸は勤続年数(6か月から6年6か月以上)、縦軸は付与日数。週5日以上の通常労働者は10日から20日まで増える。週4日のパートは7日から15日まで増える。10日の水平線は年5日取得義務の対象ラインを示す。 10日=年5日取得義務の対象ライン 10日 20日 7日 15日 6か月 1.5年 2.5年 3.5年 4.5年 5.5年 6.5年〜 週5日以上 週4日(比例付与)
週5日以上の労働者は勤続6か月の10日から6年6か月以上で20日に。週4日のパートは比例付与で7日から15日です。10日以上付与される人が年5日取得義務の対象です(労働基準法39条・2026年7月時点。数値は概略)。

付与日数表(労働基準法39条)。週の所定労働日数と勤続年数の組み合わせで決まります。

週所定日数6か月1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年〜
週5日以上/週30時間以上10111214161820
週4日(年169〜216日)78910121315
週3日(年121〜168日)566891011
週2日(年73〜120日)3445667
週1日(年48〜72日)1222333

数値は付与される日数(日)。10日以上付与される欄(太字部分=週5日は6か月〜、週4日は3年6か月〜など)が年5日取得義務の対象です(2026年7月時点。最新は厚生労働省で確認)。

年5日取得義務とは

働き方改革により、2019年4月から、年10日以上の年次有給休暇が付与されるすべての労働者(管理監督者を含む)について、使用者は付与日(基準日)から1年以内に5日を、時季を指定して確実に取得させる義務を負います。労働者本人の請求や計画的付与ですでに取得された日数は、この5日から控除できます(本人が5日以上取得済みなら、使用者による時季指定は不要です)。

「年10日以上」は、その年に新しく付与された日数で判定します。前年から繰り越した日数は、この10日の判定にはカウントしません。

年5日取得義務の全体像 年10日以上付与される労働者について、付与日から1年以内に、労働者の請求・計画的付与・使用者の時季指定のいずれかで5日を確実に取得させ、年次有給休暇管理簿に記録するという流れを示す。 対象=年10日以上付与される労働者(付与日から1年以内に5日) 労働者の請求 本人が申し出て取得 計画的付与 労使協定で計画 使用者の時季指定 不足分を会社が指定 付与日から1年以内に5日を確実に取得 年次有給休暇管理簿に記録(3年保存)
年10日以上付与される労働者について、労働者の請求・計画的付与・使用者の時季指定で年5日を確実に取得させ、管理簿に記録します(概念図・2026年7月時点)。

有給管理ツール(付与日数・年5日進捗)

勤続年数と週の所定労働日数を選び、今年度すでに取得した日数を入れると、付与日数・年5日義務の対象か・あと取得させるべき日数を表示します。付与日数は労働基準法39条の表にもとづく概算で、正式な管理は就業規則・労使協定と管理簿で行ってください。

勤続年数・週所定日数・取得済み日数を選ぶと、付与日数と年5日の残り日数を表示します。

計算例

Example

前提条件(サンプル)

  • 勤続:3年6か月
  • 週の所定労働日数:週5日以上
  • 今年度すでに取得した日数:2日

Formula

考え方

付与日数(表引き)
週5日・3年6か月 = 14日

年5日義務
14日 ≧ 10日 → 対象

残り=5−取得済み
5 − 2 = 3日

Result

読み取り

  • 付与日数:14日
  • 年5日義務:対象
  • あと取得させるべき日数:3日
  • 参考:勤続6か月・週4日なら付与7日で対象外、6年6か月以上・週5日で取得5日ならあと0日(達成)

年5日を取得させる方法

年5日を確実に取得させる方法は、次の3つを組み合わせます。多くの会社では、労働者の請求と計画的付与で進め、それでも足りない人にだけ使用者が時季指定をする、という運用になります。

  • 労働者の請求による取得:本人が「この日に休みたい」と申し出て取得する、基本の形です。取得した日数は年5日にカウントされます。
  • 計画的付与(労使協定):労使協定を結び、あらかじめ有給を取得する日を計画的に割り振る制度です。付与日数のうち5日を超える部分を計画的付与の対象にできます。夏季の一斉付与などに使われます。
  • 使用者による時季指定:労働者の請求・計画的付与で取得した日数が5日に満たない場合に、使用者が本人の意見を聴いたうえで時季を指定して取得させます。5日に達している人には時季指定は不要です。
年5日達成のイメージ 付与日から1年間の枠のうち、5日分を表す帯を、すでに取得した3日分と、不足する2日分を使用者の時季指定で埋める部分に色分けして示す。 付与日から1年間で5日を確実に取得 取得済み 3日 本人の請求・計画的付与 残り 2日 時季指定で埋める 5日 付与日 1年後
すでに取得した日数(本人の請求・計画的付与)が5日に満たない場合、不足分を使用者の時季指定で埋めて年5日を確実にします(概念図・数値は例示)。

年次有給休暇管理簿

使用者は、年次有給休暇を与えたときは年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存する義務があります。記載する主な事項は次のとおりです(労働者ごとに作成します)。

  • 基準日:年次有給休暇を付与した日(付与日)。
  • 日数:その基準日から1年間に取得した年次有給休暇の日数。
  • 時季:実際に取得した具体的な年月日。

管理簿は労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製することもできます。取得状況を管理簿で見える化しておくと、年5日の未取得を早めに把握でき、使用者の時季指定にもつなげられます。日々の勤怠と休暇の記録は勤怠管理の基礎もあわせて確認してください。

付与日数の計算と取得状況の管理に手間を感じたら

従業員ごとに付与日数や基準日、取得状況を手作業で管理し続けると、年5日の抜け漏れが起きやすくなります。勤怠・労務管理ソフトで有給の付与と取得を自動で管理する選択肢もあります。

注意点

本記事とツールは、一般的な実務情報の整理と概算を目的としています。

  • 年5日を取得させなかった場合、労働者1人につき30万円以下の罰金の対象になり得ます(労働基準法・2026年7月時点)。
  • 年次有給休暇の時効は2年で、未使用分は翌年に繰り越せます(2年で消滅)。
  • 付与のルールや基準日の管理(入社日基準・一斉付与など)は、就業規則・労使協定で定めます。
  • 付与日数・年5日義務・管理簿・罰則などの制度は改正される可能性があります。必ず厚生労働省の最新情報を確認し、個別の判断は社会保険労務士・労働基準監督署へご相談ください。数値・事例はサンプルです。

参考リンク(公式)

有給休暇の管理を確認したら、給与・勤怠・社会保険まわりの各記事もあわせて確認できます。いずれも中小企業の実務向けに整理しています。

FAQ

パート・アルバイトも年5日取得義務の対象ですか?

雇用形態にかかわらず、その年に年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者であれば対象です。パート・アルバイトでも、週の所定労働日数や勤続年数によって付与日数が10日以上になれば(例:週4日勤務で勤続3年6か月以上など)、年5日取得義務の対象になります。付与日数は比例付与の表で確認します。

付与日数の数え方(基準日)はどうなりますか?

雇い入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した日に10日が付与され、その付与日が「基準日」になります。以後は1年ごとに勤続年数に応じた日数が付与されます。入社日がばらばらだと管理が煩雑になるため、基準日を統一する運用(一斉付与)を就業規則で定める会社もあります。

年5日にはどんな休暇が含まれますか?

労働者本人が請求して取得した年次有給休暇と、計画的付与で取得した年次有給休暇が年5日にカウントされます。使用者の時季指定で取得させた分も含みます。半日単位の取得は0.5日として扱えますが、時間単位年休は年5日にはカウントされません(2026年7月時点。詳細は厚生労働省で確認)。

退職するときの有給はどう扱いますか?

退職時点で残っている年次有給休暇は、在職中であれば取得できます。退職日までの間に請求されれば、原則として取得を認める必要があります。買い上げ(未消化分をお金で精算)は義務ではなく、取り扱いは会社の規程によります。個別の対応は社会保険労務士にご確認ください。

計画的付与とは何ですか?

労使協定を結び、年次有給休暇を取得する日をあらかじめ計画的に割り振る制度です。付与日数のうち5日を超える部分が対象で(5日は労働者が自由に使える分として残します)、夏季や年末年始の一斉付与、個人ごとの計画表などの方法があります。計画的付与で取得した日数も年5日にカウントされます。

管理簿には何を書きますか?

労働者ごとに、基準日(付与日)・取得した日数・取得した時季(具体的な年月日)を記載します。作成義務があり、3年間の保存が必要です。労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製してもかまいません。取得状況が一覧できると、年5日の未取得を早めに把握できます(2026年7月時点)。

まとめ

年次有給休暇は勤続6か月・8割以上出勤で10日から付与され、勤続に応じて最大20日まで増えます。週所定日数の少ないパート等は比例付与です。年10日以上付与される労働者には、付与日から1年以内に5日を確実に取得させる義務があり(2019年4月施行)、未取得は罰則の対象になり得ます。取得状況は年次有給休暇管理簿に記録し、3年間保存します。まずは本記事のツールで自社の従業員の付与日数と年5日の残りを確認し、不足分の取得計画を立てるところから始めましょう(2026年7月時点。最新は厚生労働省で確認してください)。

この記事は一般的な実務情報の提供を目的としています。年次有給休暇・労働時間などの最終判断は、最新の労働基準法・厚生労働省の情報および社会保険労務士・労働基準監督署などへ確認してください。

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